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by seagull_blade

運命の淑女。(David Bowie:LADY STARDUST)

a0012892_13316.jpg少し前に『ファム・ファタール』(femme fatale)という映画があった。ブライアン・デ・パルマが監督し、豪華な宝石や衣装が話題となったFilmだった。「蛇のビスチェ」などとい「エロティシズムと悪趣味」「衣装と宝飾」の境にありそうな映像を覚えている方も多いかもしれない。

「femme fatale」という言葉がボウイーの楽曲にも登場する。またしてもボウイーか!と思われる向きもあるだろうが、お付き合い頂きたい。

1975年のアルバム『ZIGGY STARTDUST』に収録されたこの曲「LADY STARDUST」はボウイーの曲の中でも知られた曲であろう。第一興商だったかのTVCFでも使用されていた。

彼の持つデカダンスな雰囲気と相反する真剣さを無理なく調和させ、日本人好みのやさしいメロディラインが印象的な曲だ。

イントロはピアノで始まる。ヴォーカル・ピアノ・ベース・ドラムだけだろう。詞の内容は「LADY STARDUST」というバンドを歌ったものに取れる。相変わらず意味深で何とも解りにくいのだが・・・
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And lady stardust sang his songs
Of darkness and disgrace

そして レディ・スターダストは彼の暗闇と恥辱の歌を唄う。
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なんのことだろう。LADY STARTDUSTは男性なのか?バンドの名前なのか?それともその名の通り女性なのだろうか?このあたりがボウイーの上手なところだ。曖昧にして聴くほうの想像力を刺激する。
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And he was alright, the band was all together
Yes he was alright, the song went on forever
And he was awful nice
Really quite out of sight
And he sang all night long
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やはりはっきり男性なのだ。「彼はalrightだった」のだから。
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Femme fatales emerged from shadows
To watch this creature fair

Femme fatalesは神の前に等しい被造物を見に
影より現れた・・・
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サビのあと2回目のAメロでFemme fatalesは登場する。なかなか難解な歌詞だ。運命の女と訳されることも多いがどちらかと言えば「妖婦」「傾城の美女」のようなニュアンスの方が強いこのフランス語をどう捉えればいいのだろう。

筆者はこのように妄想してみた。LADY STARDUSTという男性ボーカルのバンドが演奏をはじめると「LADY STARDUST」という淑女であり妖婦が音楽の中に立ち現れるのだと。唄っている間だけ現れる全てを魅了せずにはおかない美女。彼女は等しくその音楽を聴いている物を魅惑し、酔わせる。曲が終われば何処にもいない。しかし、オーディエンスはその存在を確信しているのだ。

良い音楽とはそのようなものかもしれない。と思う。
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by seagull_blade | 2004-04-30 13:32 | musique